2009年07月02日

酸漿(ほおづき)の鳴る音はやさしミシンやめ妻が夜更けを鳴らすほおづき 武川忠一

☆酸漿(ほおづき)の鳴る音はやさしミシンやめ妻が夜更けを鳴らすほおづき 武川忠一

250px-PhysalisAlkekengi-balloon.jpg出所)Wikipedia

 半世紀昔の私の子どもの頃、確かに酸漿はあった、だが何度も試みた筈なのに鳴らせた記憶が全くない。気がつけば悪戦苦闘の末の醜く型くずれした姿になっているのが殆どだった。従って、どんな音だったかも記憶に無い。

 勝手に草笛もどきの音でないかと思っているのだが、全く度外れ、見当違いかも知れない。はははわーい(嬉しい顔)幻の音だ。だがそれだけに表記のような歌にぶつかれば矢鱈と浪漫的になるやも知れぬ。最早足踏み式のミシンを使って裁縫に勤しむ女性もいまいから、ミシン、酸漿は極めてノスタルジックな道具立てになる。表記の歌は酸漿を鳴らす妻を優しく見守る夫の図だ。夫婦の情愛がほのぼの薫る作品だと思う。

 るんるん母さんが夜なべをして手袋編んでくれた…なんてのも過去の幻影になっているだろうから、表記も同じようなものだろう。だが、この胸のキュンとなるのは何故だろう。手作りを失うと同時に優しい気持ちを感じることも失せて、なんでも出来合の無味乾燥になってしまった。どんなに下手糞であったにせよ、母親や恋人、カミサンの手作りは値がつかぬ程有り難いものだ。

 父母の与えてくれたものは忘れ難い。それは父母そのものなのだ。

 因に父親が愛用していたジャックナイフを譲り受けてから40年、私は今でもペーパーナイフ代りに愛用している。

 
posted by まろにえ at 07:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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